トランスサイレチン型心アミロイドーシス(ATTR-CM)の治療
トランスサイレチン型心アミロイドーシスは、治療で症状の進行を遅らせることが期待できます。
トランスサイレチン型心アミロイドーシス(ATTR-CM)は、知らない間に「アミロイド」が、心臓にたまってしまったことが原因です。
治療には、すでにたまってしまった「アミロイド」による症状をやわらげる方法と、「アミロイド」が新たにたまるのを抑える方法があります。
たまってしまった「アミロイド」による症状をやわらげる方法
利尿薬という体内の余分な水分を減らしてむくみをとり、心臓にかかる負担を軽くするためのお薬を使います。また、心臓の動きのリズムが整っていない患者さんには、リズムを整えるお薬や血液を固まりにくくするお薬を使ったり、脈が少なくなりすぎる場合にはペースメーカーという脈を補う器械を植え込むこともあります。
「アミロイド」が新たにたまるのを抑える方法
この病気の原因となる「アミロイド」が作られにくくなるお薬を使うことで、症状の進行を遅らせることが期待されています。
トランスサイレチン型心アミロイドーシスでは、どちらの治療も重要です。2つの方法を組み合わせて治療し、必要に応じてお薬の種類や量を調節することになるので、主治医の指示に従って治療することが大切です。
監修:九州大学大学院医学研究院
循環器内科学 教授 筒井 裕之 先生